約 3,382,912 件
https://w.atwiki.jp/gotham/pages/97.html
【マスター】 広川剛志@寄生獣 【マスターとしての願い】 パラサイトに代わって柱の闇の一族と協力して地球上の生命の調整、間引きを行う 【weapon】 なし 【能力・技能】 生物的には通常の人間。超常の力など何も持ち合わせない。 だがパラサイトと協力しようという苛烈なまでの信条、人食いの怪物と共に過ごしたり武装した自衛隊相手に一歩も引かない胆力、市長選程度とはいえ選挙戦を勝ち抜きパラサイトと共生できる求心力などは常人のものではない。 【人物背景】 人間一種の繁栄よりも生物全体の未来を憂うべきとの思想を持つ政治家。 環境問題を重要視し、人間が地球にとって毒になったと考え、中和剤たる人間の天敵パラサイトと手を組む。 自治体の長となり人の流れを把握することでパラサイトに食事処を提供、保護し、市内の人間を少しずつだが間引いていた。 その後市役所内に多くのパラサイトが存在することがばれ、自衛隊がその駆除に乗り出すと自身の信条を語って聞かせるも過激ともいえるそれに同意を得られることはなく射殺された。 その瞬間の参戦である。 その思想の苛烈さやパラサイトと共存していたという点から皆彼のことを人間だとは思っていなかったようだ。 最強のパラサイト後藤にも「よくわからん奴」「人間から見てもかなり珍しい存在」と語られる異端児。 【方針】 少なくともエシディシと共に帰還したい 基本的に石仮面や他の柱の闇の一族の協力を得るために聖杯を勝ち取るよう動く。
https://w.atwiki.jp/gotham/pages/25.html
地球上の誰かがふと思った 『人間の数が半分になったらいくつの森が焼かれずに済むだろうか……』 地球上の誰かがふと思った 『人間の数が100分の1になったら垂れ流される毒も100分の1になるだろうか……』 誰かがふと思った 『生物(みんな)の未来を守らねば……』 ◇ ◇ ◇ はるか昔―― 人間が歴史を持つずっと以前の話、その生き物たちは進化の過程の中でこの地球に出現した。 その生き物たちは夜しか生きることができず太陽の光に当たると消滅してしまう…… だから彼らは地底に住んだ。 しかし…他の動物のエネルギーを吸い取ることによって長い年月生きることができた。 幻視人は彼らを神や悪魔として恐れた。 彼らは「死」の確率が低いので増殖の必要は少なくその生き物の個体数も少なかった。 だから争いもなく平和に暮らしていた だが突然そこに天才が一人生まれた その天才はより強い力が欲しいと願った そして自分たちの脳にはまだ未知なる能力が隠されていることを知りその能力を引き出すために天才は『石仮面』を作った。 石仮面は不死身の能力をもたらした。けれどもより多くの生命エネルギーを必要とした。 つまりより多くの生き物を殺さなければならない。放っておけば大地のすべての生き物を殺してしまうだろう。 その生き物の一族は石仮面を恐れた。その天才を恐れた。 「やつが存在するのは危険だ」 「あいつをこの地球から消してしまわなくてはならない…!」 「やつを殺してしまわなくては!」 その天才は逆に一族を皆殺しにし、自分を生んだ親をも殺すと事実を知らぬ赤子二人に仲間を一人連れ長い旅に出たのだった。 ◇ ◇ ◇ 人通りの少ない路地で、男たちでたむろしていた。 一人は白いスーツを着た、身なりのいい東洋人。 ほか数人、鉄パイプなど持ったガラの悪い浮浪者紛いの男たち。 別に男たちはスーツの男に恨みがあるわけでもない。 ただ金のありそうなところから持ってくる、そう考えただけ。 事実スーツの男はゴッサムの市政に関わるそれなりに裕福な身分だった。 鉄パイプが振るわれる。 左手に傷を負う。 スーツも破れる。 ポケットから硬貨が一つ地面を転がる。 硬貨にまで鉄パイプを叩きつける。 傷つき、もはや何と書いてあったか読めなくなる。 スーツの男が呟く。 やはり生きる価値のない人間が多すぎる、と。 蹴りを入れられ、地面を転がる。 左頬をすりむき、今度は小さな人形のようなものがこぼれる。 鉄パイプを振り下ろそうとする…… それを、人形……シャブティが変化した大男が受け止める。 容易く鉄パイプを捻じ曲げ、放り捨てる。 周りの男たちが数を頼みに殴りかかる。 拳は確かに当たるが、そのたびに大男に『喰』われて失われる。 恐怖の叫びをあげ逃げ出そうとするが、すぐに皆物言わぬ屍となった。 「おまえがマスターだな?」 ただ一人残ったスーツの男に話しかける。 「少し待て。魔力供給がない以上食事を摂らねばな」 そう言ってすぐに散らばった死体に向かう。 そして血を吸いあげ、皮も肉も残さず全て喰らう。 それを横目に身なりを整え、落としたものも拾う。 ……五百円硬貨。 ここ、ゴッサムシティではまず使えない物。 裏面を上にして転がっているが、傷がついて両面確かめなければそうと分からなかった。 自身の傷は大したものではないと確認すると、突如現れた大男に向かう。 「……前回私は敗北した。こと殺しに関しては地球上で人間の右に出るものはいない」 グキョグキョと骨の砕けるような肉の融けるような音の中スーツの男が朗々と語リ始める。 「人間はまだ気付いていないんだ。今すぐにでも人間の数を減らさなければならないということに。 自らの天敵をもっと大切にしなければならないということに。 天敵の存在が美しいピラミッドの頂点に収まることでようやくバランスが回復するということに」 話す男の傍らにいる大柄な男は先ほどの倍する体躯に膨張していた。 「兵器を有する軍隊ではだめだ。稚拙で傲慢な飾りに囚われ、蠢くことしかできん。 パラサイトでも……残念ながらだめだったようだ。生態はともかく天敵としては役者が足りなかったのか…… だがきみならば……!サーヴァントのような超常の存在であるなら、真に万物の霊長たり得るはずだ!」 「…………おまえは変わった『人間』だな。おれのことを知って恐れでも嫌悪でもなく歓喜を覚えるとは」 喰い散らかすなんて行儀の悪い真似はしない。 衣服はさすがに残るが、きれいに『片付けた』。 腹ごしらえを終え、改めて向き合う。 信念を語ったスーツの男とそれを聞いていた民族衣装の大男が対峙する。 「おれは人間を…吸血鬼に成った人間の方が好物だが…喰らう生き物。 おまえはそれが、食物連鎖の頂点に立ち人間の数を調整する存在が欲しい、と」 「理解が難しいのは自覚している。人間はおろかパラサイトにも共感は殆ど得られなかった。それでも今度こそ―」 「だから気に入った」 かつて同朋は夢を語って聞かせてくれた。 太陽を克服したいと思わないのか。何物をも支配したいと思わないのか。あらゆる恐怖をなくしたいと思わないのか。 それにおれはただ一人共感した。 父も母も同族のほぼ全てを殺して共に歩み出した道。 それは更なる進化と、一族の破滅どちらの可能性も宿していた。だが、だからこそ生物としてあるべきものに思えた。 あいつはどこへ行くのだろう。おれもあいつと共に行けば進歩できるのだろうか。 その答えは旅の先にあるはずだった。 こいつも、カーズと同じ異端児。 そいておれと同じ、夢よもう一度と未練がましく執念深い敗者。 「遮るようだが、おまえの目的はおおむね理解した。残りは聖杯を取ってから聞かせろ」 「それでは…!」 「おまえの目的だけならこのまま帰還すれば叶わなくはない。寝床にまだいくつか石仮面もあったはずだからな。 だが、おれの目的は聖杯がなくては叶わん。協力してもらうぞ」 おれの遺志は結果だけいえば届いたようだ。あいつは究極の生命体になった。 だがこの地球からあいつはいなくなってしまった。 闘いに拘るワムウや熱くなりやすいおれならともかく、目的至上主義のあいつがおれたちの復讐なんて考えて躓くとは。 肝心なところでおれ達がいなければならないのはいつまでも変わらんな。 再び、生きて地球で会おうではないか。 「おれの願いは今は亡き同朋とともに蘇り、かつての夢を果たすこと。お前の目的とそうずれるものではない。 ……改めて名乗ろう。おれはアーチャーのサーヴァント、『炎のエシディシ』。 おまえがその願いを失わない限り、マスターとして認めることを宣言する」 今度こそ、生命の頂点に立つ者を迎えるために。 【クラス】 アーチャー 【真名】 エシディシ@ジョジョの奇妙な冒険 【パラメーター】 筋力B 耐久B 敏捷C 魔力D 幸運D 宝具B+ 【属性】 混沌・悪 【クラススキル】 対魔力:A+ 現代の魔術はおろか神代の魔術を用いても彼を傷つけるのはほぼ不可能である。 十万年以上の長きにわたり生きつづけ、積み上げたその神秘は破格のランクを誇る。 単独行動:B マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。 ランクBならば、マスターを失っても二日間現界可能。 【保有スキル】 原初の一(偽):D 偽りのアルティメット・ワン、アルティメット・シイングに至る進化の過程。生まれついての吸血種が宝具による肉体改造で変異したたった4人の柱の闇の一族、その一人。 英霊の座においてもその4人しか持ちえないスキルであり、Dランクでも破格のもの。 本来の原初の一のように星のバックアップは受けられないが、関節を無視した柔軟な動き、卓越した身体能力、肉体の再生、全身の細胞からの捕食、他の生物との一体化など様々な能力を持つ。 とある二つの宝具を用いればこのスキルは最高ランクとなるが彼はそのうちのいずれも持ち合わせていない。 王佐の才:C+ 王たるものを支える才。 味方のカリスマを1ランク向上させ、また同ランク以下の反骨の相などカリスマを無効化するスキルを無効にする。 加えて王の目的や命令を達成するための情報収集や援護などにおいて有利な補正を得る。 令呪によるバックアップもより強力な効果が得られるが、逆に高い対魔力を保持するにも関わらず不本意な令呪による命令への抵抗力も低下する。 生前は仲間より先んじて赤石のありかを突き止め、またただ一人王たる者の味方をして同族を全滅させる援護を行うなどした。 またこのスキルを持つ者はマスターとの仲が険悪になりにくい。 ラーニング:A 僅かに会話を耳にしただけで異国言語を習得、一目見ただけで銃を分解、発達した文明にも瞬く間に馴染んで見せるなどを可能とする高度な学習能力と適応力。 見聞きした技能を学び取ることが可能。 特に彼は『孫子』などの戦術的駆け引きを貪欲に学ぶため、サーヴァントとなった今でも後述する2つのスキルのランクが戦闘を重ねるたび向上していく可能性がある。 詭道の所作:C+ 言動によって相手と自分の思考を誘導、操作し自分に有利な状況を作り出す。 心理を読み取り次の行動を図る洞察力、観察力、そして自身の精神状態を把握する冷静さが重要となる。 魔術ではなく精神的な干渉であり、精神耐性系のスキルで抵抗可能。 同様に他者からの精神干渉に対する抵抗力としても機能する。また泣き喚くことで冷静になり、より強力な精神干渉からも解き放たれることが可能。 陣地攻略:D 世界を回り、様々なものを見た知識に加え数多の実戦によって得た経験値。 工房などの攻略に有利な補正を得る。 針の敷き詰められた闘技場での巧みな立ち回りや、シェルターのような密閉空間から空気供給管を利用しての脱出なども可能。 【宝具】 『怪焔王の流法(モード・オブ・フレイム)』 ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:0~2 最大捕捉:2人 原初の一(偽)による肉体操作の極みにより彼らは固有の流法を持ち、エシディシのそれは熱を操る炎の流法である。 代謝による体温の上昇を利用し血液を500℃まで上昇させ放つことができる。 主に手や足の先端部分から血管針を出し放射する。 副次効果として温度の上昇を伴う為、冷気や気流の扱いを乱すことが可能。 『怪焔王大車獄の流法(モード・オブ・インフェルノ)』 ランク:B+ 種別:対人宝具 レンジ:0~4 最大捕捉:10人 通常手足の先端からしか血管針を放たないのは精密動作が難しい箇所で自発的に裂傷を作るのが難しいためである。 逆に血管針を放てるならどこからでも血液の放射は可能である。 相手に追わされたダメージや自傷による傷からより広範囲に血管針および熱血を放つ。 受けた傷も肉体の一部とし、積み重ねたダメージも能力の一環として扱う勝利への執念の具現化といえる。 『肉体は死すとも執念は死せず(スティル・アライブ・ビーイング)』 ランク:E 種別:対人宝具 レンジ:1 最大捕捉:1人 霊格が破壊されても脳と血管は消失せずに現界し続ける。この状態では単独行動のランクが2ランク向上する。 思考能力は残り、寄生からの洗脳および『怪焔王の流法』の使用も可能。 『勝者の口上に機先を制せ(カウンター・ワード・ウィン)』 ランク:E- 種別:対人宝具 レンジ:1~5 最大捕捉:1人 相手がする発言を先に言い当てる事で、そのターンの相手の直前の行動をキャンセルする。 結果勝利の確信を得ている時程、敵は大きな隙を晒す事となる。 ……実際は虚を突かれて唖然としているだけであり、本来なら宝具と呼ぶのもおこがましい詐術である。 にもかかわらずこれが宝具として表れているのは、生涯最期の好敵手たる波紋戦士からラーニングした闘争の証であり、彼がこれの大元を宝具として持つため。 加えて一瞬とは言え完全に彼の十八番で上回ったただ一人の存在がエシディシであると言う逸話も大きい。 【weapon】 『死の結婚指輪(ウェディング・リング)』 リングの中に毒薬がしこんであり、スキルによる肉体の一体化を応用して敵体内に埋め込む。 一定時間がたつか無理に取り出そうとすると殻が破れ毒が回って死に至る。解毒剤はエシディシの鼻のピアスの中に仕込まれており、闘って奪い取るしかない。 まさに死が二人を別つまでのウェディングリング。 魔力による生成が可能であり、籠めた魔力量により殻が破れるまでの制限時間を調節できるようになっている。 【人物背景】 はるか昔、地球に出現した太陽光に当たると消滅してしまう生き物の一族、その一人。 その一族の多くは穏やかに過ごしていたが、突如生まれた一人の天才がより強い力を求めたため争いが起き、その天才と協力者一人、何も知らぬ赤子二人を残して一族は滅んだ。 その協力者がエシディシであり、その四人が石仮面をかぶり、原初の一(偽)となった柱の闇の一族である。 柱の闇の一族は多くの動物を殺し喰らわなければ生きられないため当然戦争が起こり、宿敵として波紋使いの一族とは幾度も争った。 そして齢十万年以上を数えた西暦1939年、波紋使いジョセフ・ジョースターとの高度な知略戦に敗れる。 敗北後肉体の大半を失いながらも誇りも全てかなぐり捨て仲間のため赤石を届けようと、生きようとあがくが二人の波紋使いの連携に敗れその生涯を終えた。 一人の同朋のために一族皆を敵に回す、仲間のために汚れることもいとわないなど種族の違いから人間と相容れることはできないだろうが、敬意に値すると宿敵にも語られた熱い男である。 【サーヴァントの願い】 宇宙や英霊の座にいる同朋と共に生をやり直し、今度こそ究極生命体となる 【マスター】 広川剛志@寄生獣 【マスターとしての願い】 パラサイトに代わって柱の闇の一族と協力して地球上の生命の調整、間引きを行う 【weapon】 なし 【能力・技能】 生物的には通常の人間。超常の力など何も持ち合わせない。 だがパラサイトと協力しようという苛烈なまでの信条、人食いの怪物と共に過ごしたり武装した自衛隊相手に一歩も引かない胆力、市長選程度とはいえ選挙戦を勝ち抜きパラサイトと共生できる求心力などは常人のものではない。 【人物背景】 人間一種の繁栄よりも生物全体の未来を憂うべきとの思想を持つ政治家。 環境問題を重要視し、人間が地球にとって毒になったと考え、中和剤たる人間の天敵パラサイトと手を組む。 自治体の長となり人の流れを把握することでパラサイトに食事処を提供、保護し、市内の人間を少しずつだが間引いていた。 その後市役所内に多くのパラサイトが存在することがばれ、自衛隊がその駆除に乗り出すと自身の信条を語って聞かせるも過激ともいえるそれに同意を得られることはなく射殺された。 その瞬間の参戦である。 その思想の苛烈さやパラサイトと共存していたという点から皆彼のことを人間だとは思っていなかったようだ。 最強のパラサイト後藤にも「よくわからん奴」「人間から見てもかなり珍しい存在」と語られる異端児。 【方針】 少なくともエシディシと共に帰還したい 基本的に石仮面や他の柱の闇の一族の協力を得るために聖杯を勝ち取るよう動く。
https://w.atwiki.jp/gotham/pages/33.html
───わかったよ、これがロックってやつなんだね! 「はは…どうかなあ、私にはわからないや」 返ってきた言葉は、友人の苦笑と短い言葉。 いつものやり取りのはずなのに、何処か物足りないような。 まるで、何が間違っているのかさえ分からないような―――全体像が掴めない違和感にを感じながら。 『まったく、だりーはわかってねえな』 私は、あるはずのない幻聴を聞いた。 ―――お疲れ様でーす! 「ああ、お疲れ。明日はお休みだからゆっくり休むといいよ」 返ってきた言葉は、プロデューサーの優しい笑みと労いの言葉。 アイドルを支え包み込むような笑みを浮かべるその男は、しっかりした大人の男性でとても眼鏡がよく似合っていて。 でも、何処か頼りなさそうで―――その顔を見ていたら。 『多田さん、お疲れ様です』 強面だが何処か困ったような顔をしている男を思い出したのは、何故だろうか。 多田李衣菜。 彼女が、現実を思い出すまであと少し。 △ △ △ 「はっ――はっ――」 息が切れる。胸が激しく上下する。 何もかもが、理解の外だった。 見たことがない街。聖杯戦争。サーヴァント。マスター。令呪。願望器。 殺し合い。魔術師。魔力。ゴッサム。 聞いたことのない言葉の羅列。それの意味を理解できてしまっている自分。 その全てが、彼女にとって恐ろしかった。 どう考えても、現実ではありえない。 だというのに―――左手に刻まれた赤い痣が、痛みとともにこれは現実だと訴えかけてくる。 「もう、なんなの」 願望器、聖杯。 魂を釜に入れ完成する、全ての欲望を叶える器。 多田李衣菜にも願いはあった。 『ロックなアイドルになる』。 彼女の目標・所謂夢はそんなもので、それは己の努力と練習で叶えられるものだと思っていた。 断じて。 決して、こんな血生臭い催しで叶えるような願いではなかった。 しかし。 現に彼女は、この場所にいる。 夢を叶える努力の道を奪われ、眼前には修羅の道しか用意されていない。 恐らく、彼女はこのままでは殺される。 戦う意義も覚悟もない少女は蹂躙され、無残な死を迎える。 それは彼女自体も薄々理解していて―――だからこそ、絶え間ない恐怖が身体を支配していた。 「―――え?」 だからこそ、彼女は反応が遅れた。 陶器で作られた人形(一般的にはそれはシャブティと呼ばれる、古代エジプト人の埋葬の際に使われた人形なのだが、彼女がそれを知るはずもない)が、淡く輝いているのだ。 淡く輝く光は粒子へ。 粒子は確かな力へ。 そしてその力は人の形へ。 ゆっくりと、姿を変えていく。 「だ、誰…?」 そう問いかけた瞬間。 まるで鏡が割れるような甲高い音と共に、それは現れた。 現れた『それ』は。 高らかに、名乗りを上げる。 「地球帝国宇宙軍太陽系直掩部隊直属!!!」 長い手足にオレンジのゴーグル。 「第六世代型恒星間航行決戦兵器!!!」 ぴょこっと揺れる、赤い癖毛。 傍で感じられる、圧倒的な力の奔流。 白いマフラーを靡かせ、彼女は、言った。 「バスターマシン―――7号ッ!!!」 「こと、『ノノ』です!!」 仁王立ちで現れた、そのサーヴァントは。 とても強そうには見えないのに―――何処か安心感を覚えさせる、サーヴァントだった。 △ △ △ 「ふむ。ふむふむふむふむ」 そして。 その後どうなったかと言うと、とりあえず食事の時間となった。 困惑し戸惑う李衣菜に対し、『腹が減っては戦は出来ぬ、です!!』と半ば勢いに押される形でこうなったのだ。 食事中に色々なことを話した。 他の人の前ではクラス、つまりノノではなく『バスター』と呼んで欲しいこと。 お姉さまなる尊敬している人がいること。ノノリリという目指している人がいること。 ロックなアイドルを目指していることを告げると、親近感を覚えたようでさらにはしゃがれて困ったが。 バスターと共にいると―――何か、少し恐怖が和らいだ。 彼女の持ち前の明るさのおかげかもしれない。 そこで、訪ねられたのだ。 『りーなさんの願いは何ですか』、と。 願い。そんなものはない。 ただ、帰りたい―――それだけ、なのに。 「じゃあ、帰るために戦いましょう!」 「………へ?」 「諦めちゃだめです。諦めない人にこそ、本当の強さが宿るんですから」 「でも、それって、人を」 殺さなければいけないということ。 そう続けようとしていた言葉を、バスターがとめる。 「じゃあ、殺さないで済む方法も探しましょう!」 「………あるの?」 「わかりません」 「なかったら脱出できないじゃん!」 思わず、頭を抱える。 どうやら共に戦うこのサーヴァントは―――とてつもなく、能天気で真っ直ぐのようだった。 荒唐無稽で、具体性も計画性もない理論。 本来なら信じることすらしないだろうそんな話。 だが。 バスターは、真っ直ぐな瞳で此方を見つめていた。 「でも、あるかもしれません。 だいじょーぶです、例え誰が襲ってきてもノノが、このバスターが守ります!! なぜならば!」 「本物のノノリリも、きっとノノと同じことをするだろうから、です」 「何、それ」 思わず笑いが漏れた。 少し、思ってしまったのだ。 目の前に屈せず、前を向き続けるその姿は。 ああ、とてもロックじゃない、と。 多分、ここで何もせずに諦めたらなつきちはとても怒る。 ファンのみんなにも、顔向けできないじゃないか。 じゃあ―――こんなところで、諦められない。 「…うん、じゃあお願い。 一緒にここから抜け出しちゃおうか」 「はい!こう、ロックにいきましょう!!」 夢見る少女は、心を決めた。 果て無き闘争の中に身を投じ、それでも手を汚すことなく生き残ると。 あの、みんなが待つステージに帰ってみせると。 前途多難。 一寸先は闇。 何が起こるかわからない。 次の瞬間には死んでいるかもしれない。 でも、彼女達は。 ―――戦うと決めた。 己の理想とするもののために、生き残ると。 ―――さあ、聖杯戦争を始めよう。 △ △ △ あれ? そう言えば。 あの陶器人形は誰から渡されたものだったか―――?と。 何故か思い出せないその違和感を感じながら、多田李衣菜は歩き出した。 【マスター】 多田李衣菜@アイドルマスター シンデレラガールズ(アニメ版) 【マスターとしての願い】 帰りたい。 【weapon】 ギター 【能力・技能】 歌って踊れるアイドル。 ギターは練習中。 【人物背景】 趣味は音楽鑑賞。 ロックが好きで、本人もロックなアイドルを目指したいと話している(が、そんなにロックについて詳しい訳ではないようだ)。 性格は明るく、仕事に対しても前向きだが、ロックとは正反対(と本人は思っている)カワイイ衣装を着ることに対しては消極的。 しかし仕事となるとしっかり着ているが。 ユニットデビュー後より参戦。 【方針】 帰る。 誰も殺さず、殺されず、帰る。 【クラス】 バスター 【真名】 ノノ@トップをねらえ2! 【属性】 秩序・善 【パラメータ】 筋力A+ 耐久A 敏捷B+ 魔力E 幸運C 宝具B 【クラス別スキル】 砲撃:B 標的を定め、砲撃する能力。 砲撃に関する攻撃に、少し有利な判定がつく。 単独行動:D マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。 Dランクならばマスターを失っても半日程度現界可能。 【固有スキル】 バスターマシン:EX バスターマシンを持つサーヴァントに与えられるスキル。 バスターは最古のバスターマシンであり、そしてバスターマシンそのものである。 宇宙怪獣の侵攻から全てを守るため、宙を駆ける。 バスターは戦士として己を奮い立たせ、人類の味方として地球を護り続ける。 怪力:A 魔物や魔獣等が持つスキル。 バスターはアンドロイド、所謂人外の存在であるため、取得している。 筋力が上昇する。 フィジカルリアクター A バスターに搭載された、物理法則書き換え機能。 これにより周囲の物体を己の思うままに武装や望みの物体に変換することができ、相手の攻撃エネルギーを己の魔力として変換することも可能。 しかしバスター自体が小柄なため、広範囲の攻撃や敵自体を変換するような事は不可能。 【宝具】 『 第六世代型恒星間航行決戦兵器 (バスターマシン7号)』 ランク:B 種別:対宇宙怪獣宝具 レンジ:- 最大捕捉:- 太陽系を侵攻する宇宙怪獣を阻止し、人類の存続のために戦う対宇宙怪獣戦闘用決戦兵器。 バスターの身体はナノマシンで構成されているアンドロイドであり、その機械の肉体そのものが宝具。 バスターはその最古のバスターマシンである。 見かけは少女だが、長い年月を生きており常人を遥かに越えた能力を持つ。 バスターはスキル・フィジカルリアクターによりはミサイルや障壁などの武装を備えることができる。 『星を護りし少女の極光(バスタービーム)』 ランク:C 種別:対宇宙怪獣宝具 レンジ:1~99 最大捕捉:1000 フィジカルリアクターで周囲の物体をエネルギーに変換し、両手から放つ超火力の巨大光線。 本来ならば星すら貫き破壊する光線兵器だが、サーヴァントとして召喚された現在はそれほどの威力はないが、それでも規格外の一撃である。 しかし発動には膨大な量の魔力を必要とする。 照射後、そのまま両腕を開くことにより、敵を両断することも可能。 【Weapon】 脚部三重六連装ミサイルサイロ八基から射出される、ほぼレーザーに近いホーミングミサイルなどなど。 自分より巨大な敵を打ち砕くイナズマキックなどの身体をつかった一撃も強力 【人物背景】 見た目は人間そのものだが、実はナノマシンによって構成されたアンドロイドであり、その正体はバスターマシン7号。 人類と地球を守る平気。 「ノノリリ」なる人物に憧れて「ノノ」と名乗っている。自称火星のマリネリス峡谷育ち。 ピンク色の髪と一際大きなアホ毛が特徴。 多少ドジで能天気だが、その努力と根性で周りを幾度となく救った。 【サーヴァントとしての願い】 ノノは、マスターを助けます。 何故ならば! ノノがサーヴァントだからです!!! 【方針】 マスターが帰りたいらしいので、手伝う。 【クラス特性】 バスター、砲撃手のサーヴァント。 高威力かつ未来的な飛び道具武装を使うクラス。 しかし未来的であるが故の代償か、一撃一撃が重いものの、宝具の神秘と魔力のランクが低いのが特徴。 このクラスにはサイボーグやアンドロイドなど、機械的なサーヴァントが多い。
https://w.atwiki.jp/gotham/pages/146.html
No. タイトル 登場人物 場所 作者 -020 前川みく&アーチャー 前川みく&アーチャー(ジャスティス) ◆zhWNl6EmXM
https://w.atwiki.jp/gotham/pages/40.html
オープンカフェ。その中の一席に彼はいた。 注文も出さず、彼はただ、そこに座っていた。 テーブルの向こうには空き席が1つある。 少し暑い。昼時だからだろうか。スーツの上着を脱ぎ、椅子に腰かけた。 彼がオープンカフェに来ているのも昼休みで腹ごしらえに来たかもしれない。 かもしれない、というのも可笑しいが、彼はどうも、なぜ自分がここにいるか分からないようだった。 なんとなく、知らない内にオープンカフェのテーブルに座ったのだろうか? 周囲を見回してみる。 ここは大都会といえる場所なのだろう、オープンカフェから視線を逸らせば道行く人は様々だ。 商談のためにスーツ姿で歩くサラリーマンに暇な時をショッピングで潰す若者。 空から落ちてきた太陽の光が街の人を動かしているようだった。 オープンカフェ内に視線を戻す。 ああ、やはり昼時だ。オープンカフェにごった返す人々。 みなランチを食すためにここに来ているのだ。彼が座るテーブル以外はみな満席だ。 「ああ……失礼……相席、いいかい?」 彼がしばらく呆けていると、ある男が声をかけてきた。身長は高く、190cm弱はある。 しかし男がやってくるまで彼は人の気配を感じず、まるで男が湧いて出たようであった。 男は白人で、ヨーロッパから来たことが分かる。 「ん、ああ、構わんよ」 「悪いな…このオープンカフェ、満席みたいでな…ここ以外空いてなかったんだ」 彼は少し驚いた様子を見せながらも、丁寧に応対する。 その男は席に座ると、彼を不思議そうに見てから尋ねた。 「なあ、おっさん…注文、頼まないのかい?」 「うむ?店員からやってくるんじゃあないのか?」 彼はおっさんと呼ばれても怒ることなく、その質問に答える。 彼は頭部に白髪が目立ち、頬がこけていた。どこか疲れているような印象を持たせる中年の男性だった。 「いや、このカフェはまずレジに行かなくっちゃあならない。そこで注文してから席に座るんだ」 「そうだったのか。すまないな、私はこういうところにあまり来たことがなくてね」 「それで、何を注文するんだ?俺はイタリア出身だからイタリア料理をオススメしたいところだな。例えばピッツァ・マルガリータとか」 「…なら、君に任せてみようかな。私としても何を食べるか決めかねていたところだ」 彼はとりあえずカフェへの注文を男に一任した。 しかし、男は注文をしにレジに向かおうとせず、しばらく黙って彼を見つめていた。 「…私の顔に何かついているのか?」 「いや…その、おっさんは何か悩み事があるのか?」 「………」 「心に何かしょい込んでいるような浮かない顔をしている」 彼は男に会ってから、愛想笑いを見せることはあってもすぐに口元を一の形に戻し、思いつめた表情をしていた。 この男は彼のことを心配しているのだろうか。 「ああ…実は私には気がかりなことがあってな。…変なことを口に出すかもしれないが、許してほしい」 確かに、彼には心に抱えている疑問がいくつかあった。 突拍子もないことだが、この男に話そうと決めた。 「私は……もう死んだはずなんだ」 ◇ ◇ ◇ ――父さん、頼む死なないでくれ!! 「ライト…」 ――父さん 「よ…よかった…」 ――ああよかった、動けるか父さん!? 「私はまだ目を持っている。あの死神の…リュークの話ではノートを所有する人間の寿命は見えない」 「おまえはキラじゃない…本当によかった」 ――!余計なことはしゃべるな 「す…すまなかった。結局、私は奴を殺せなかった…。わ…私はもう駄目だ」 「ライト…後の事は頼…―――」 ――!…父さん、奴の名前を! ――奴の名前を最後の振り絞って書くんだ、やられっぱなしでいいのか!! ――さあ父さん、これじゃ無駄死にだ!それでいいのか! ――書くんだ。父さん早く!しっかり奴の顔を思い出して! ――父さん! ――父さん!父さん!死ぬなバカヤローッ!! ◇ ◇ ◇ 「次長………ん?」 「どうした?松田」 「次長が左手に何か持ってますよ」 「これは……エジプトの――」 ◇ ◇ ◇ 彼の名は、夜神総一郎。二代目Lこと夜神月の父であり、Lや部下達と共に犯罪者を殺す存在「キラ」を追っていた。 総一郎はマフィアから名前を書かれた者が死ぬ「デスノート」を取り返す作戦に参加した際、 デスノートにメロことミハエル=ケールの名前を書くことができずにマフィアの生き残りの凶弾に倒れる。 正義感が強く、警察官の鑑のような人物の彼は、最後の最後でメロをノートで殺すことを躊躇してしまったのだ。 死の床で、死神の目で月の寿命が見えたため月がキラでないと確信した。 Lとの捜査から息子にかかっていた容疑は真実ではなかったことに心から安堵した。 メロの名前を書けなかったことを詫びて意識が暗転すると、総一郎はいつの間にかどこだか知らないオープンカフェの中の一席にいた。 空を見上げると今にも落ちてきそうだった。 総一郎はキラに関する事件の始まりに捜査の経緯から死ぬ直前までの出来事を男に全て話す。 男は黙って総一郎の話を聞き続けていた。 「――今まで犯人と疑われていた息子が無実だと分かった。その事実があるだけで安心して死を受け入れられる。なのに私はまだ、こうして生きている。何故だろう?何か思い当たる節はないか―――レオーネ・アバッキオ?」 「……どうやら、あんたが死神と取引をしたっていう話は嘘じゃあなさそうだな。まさか名乗ってもいないのに名前を言い当てられるなんてな」 総一郎は未だ健在である死神の目を通じてその男――レオーネ・アバッキオに問いかける。 名乗ってもないのに名前を言い当てられるアバッキオは動揺を隠せない。 「私の『死神の目』は、人の顔を見ると名前と残りの寿命が見えるのだが、君の寿命が見えないんだ。その点も私としては不可解だ」 総一郎が持っていた疑問の一つ目は、自分が死んだはずなのに今、ここで確かに生きていること。 二つ目は、目の前にいるアバッキオという男の寿命が見えないこと。 デスノートの所有者の特徴として、死神の目を通して寿命が見えなくなるというものがある。 アバッキオが相席を求めてきたときはキラかと思い、驚いたがキラがヨーロッパ系の人間という事実はLの推理と大きく矛盾している。 この男はキラではない。長年キラの連続殺人事件に関わってきた総一郎は自然と察することができた。 キラでないならば、寿命が見えないことに何か他の理由があるのではないか、もしかしたらこの男は何か知っているのではないかと思い、アバッキオに抱いていた疑問を吐露したのだ。 「そうだな…答える前にこっちからも聞かせてくれ。『聖杯戦争』を知っているか?」 アバッキオは総一郎の質問に質問で返す。 「…聖杯戦争?…知らないな」 「よおく頭の引き出しの中を根掘り葉掘り探し回ってみろ。絶対にあるはずだ…聖杯がおっさんの頭の中に入れた記憶がな」 そう言われて総一郎はなんとか思い出そうと目を閉じた。 総一郎の54年の生涯が詰まっている記憶の海。その中で「聖杯戦争」をキーワードに検索をかける。 すると、確かに聖杯戦争に関する記憶が頭の表層に出てきた。 どこで知ったかもわからない、デジャヴに近い感覚だった。 総一郎は目を見開き、愕然とする。 「…どうやら思い出したみてーだな」 「……あ、ああ……」 「おっさん、俺は何だと思う?」 「…『シーカー』…私のサーヴァント。真名は…レオーネ・アバッキオ…」 そう、アバッキオは総一郎のサーヴァント。そして総一郎は死に際に何故か握っていたシャブティを介してゴッサムへ招かれた存在だったのだ。 アバッキオが相席を求めた際に湧いて出たように感じたのもシャブティがアバッキオに変化したため。 そして寿命が見えなかったのは彼がサーヴァント、つまり、既に死亡している存在だったからだ。 ◇ ◇ ◇ しばらくの間、総一郎は顔を手で覆い、俯いていたが今は落ち着きを取り戻している。 テーブルの上には二杯のイタリアンコーヒーが置かれていた。 もちろんアバッキオのチョイスである。 「…なぜ私はその聖杯とやらに呼ばれる必要があったのだ?」 「そこまでは俺にもわからねーな…」 「確かに、事件は私の目が黒い内に解決したいとは思っていた。聖杯に願えば生き返ることもできる…だが、だからといって人を殺すなど決して認められん…!」 サーヴァントという英雄を味方に授かり殺し合うという聖杯戦争に総一郎は怒りを燃やす。 総一郎はこれといった願いを持っていない。 志半ばで命を落としたが、それは月をはじめとする仲間達が受け継いでくれるはずだ。 では、ろくな願いも抱かず、なぜ聖杯に呼ばれたのだろう? そんな総一郎を見て、アバッキオは警官になったばかりの頃を思い浮かべ、一種の羨望を覚えていた。 ――俺もあの時、挫けずに正義を持ち続けていれば…おっさんみたいな立派な警官になれたかもしれない。 過去のアバッキオは汚職警官になり下がり、同僚を死なせてしまい身も心も「暗黒」へと落ちていった。 あの時からアバッキオは何にも心を動かされず、ただ、何もかも忘れて絶対的な存在に従って生きてきた。 この総一郎という男はキラという殺人犯がどんなに危険だとしても決して諦めずに犯人に向かう『意志』を貫くだろう。 この聖杯戦争でも―― 「シーカー。たとえ私が死んでいたとしても、私の精神が生きている限り警察官としての職務を全うするつもりだ。 このふざけた殺し合いに乗る者にも、聖杯戦争を仕掛けた者に対しても断固として立ち向かう。そのために私と共に戦ってくれないか?」 ――前を向いて『真実』を追い続けるだろう。 総一郎は己の信念を突き通すことを選んだ。 ここが東京だろうがゴッサムシティだろうが警察官がやるべきことは決まっている。そう結論付けたのだ。 総一郎の言葉を聞いたアバッキオはその瞬間、死後の同僚との邂逅を思い出す。 アバッキオの行動を誇りに思ってくれていた、アバッキオを過去の十字架から解き放ったあの瞬間を。 『大切なのは『真実に向かおうとする意志』だと思っている。向かおうとする意志さえあれば、 たとえ今回は犯人が逃げたとしても、いつかはたどり着くだろう?向かっているわけだからな…違うかい?』 アバッキオは思った。もう一度警官としてやり直したい、と。 総一郎と共に『真実に向かおうとする意志』を持って戦いたいと。 「おっさんが『真実』に向かおうってんなら…俺は全力であんたを手助けするぜ。大切なのは『真実に向かおうとする意志』だからな」 「もちろんだ。キラは私が生きている内に逮捕することはできなかったが…今度は真実へ辿り着いてみせる…!」 真実へ向かい、その途中で死亡した二人は再び行動を開始する。 たとえどんな苦難が彼らを襲おうとも、きっと何か意味のあることを切り開いて行くのだろう。 【クラス】 シーカー 【真名】 レオーネ・アバッキオ@ジョジョの奇妙な冒険 【パラメータ】 筋力C 耐久C 敏捷C 魔力C 幸運C 宝具C 【属性】 中立・善 【クラス別スキル】 追跡:B トラッキング能力。僅かな痕跡から敵の能力や行動パターンを予測し、現在位置をある程度の確率で特定する。 【保有スキル】 真実に向かおうとする意志:A+ シーカーがギャングに身を落とした後も心の底で持ち続けていた意志。 どのような肉体・精神状況下においても十全の戦闘技術を発揮できる。 そして、辿り着くべき『真実』に近づいているほど全パラメータが上昇する。 戦闘続行:B 信頼した者にはどこまでもついていく義理堅さ。 決定的な致命傷を受けない限り生き延び、瀕死の重傷を負ってなお戦闘可能。 【宝具】 『映出す証拠(ムーディー・ブルース)』 ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:1~100 最大捕捉:- 生命が持つ精神エネルギーが具現化した存在。所有者の意思で動かせるビジョン『スタンド』。 人型だが、機械のような外見をしている。 過去にあった物事を再生、早送り、巻き戻し、停止して見る(利用する)ことができる。 スタンドの額にはデジタル表示のタイマーがあり、何時間・何日前の映像なのかが表示されている。 人間やサーヴァントの行動も再現できるが、宝具など敵の持つ異能や固有能力までは再現出来ない。 また再生中は攻撃も防御もできない完全な無防備となる。 この為、追跡や手掛かり探索などの調査などでは非常に役に立つが、直接的な戦闘行為には不向きである。 スタンドビジョンのダメージは本体にフィードバックされる。 『映出す真実(ムーディー・ブルース・プログレッシブ)』 ランク:EX 種別:対人宝具 レンジ:1~100 最大捕捉:- 「映出す証拠」の進化形態。真名解放を行うことで使用可能になる。 従来の再生能力に加え、敵の宝具含む異能をも再生することが可能になる。 実質的に敵の宝具やスタンドを投影して利用することができるが、敵の使う能力によっては魔力消費がかなり多いので注意。 【weapon】 宝具『映出す証拠』のスタンドビジョン スタンドで格闘戦を行うことが可能。 ステータスはサーヴァント換算で 筋力D、耐久D、敏捷D相当。 一応戦えないこともないが、本体が戦い、その補助として運用した方がいい。 【人物背景】 ブチャラティチームの一員のイタリアンギャング。 幼いころから正義感が強く、警官になるが、 次第に社会の矛盾に気づきはじめ、やがて自らも収賄などの汚職に手を染めていく。 しかし後にそれが明るみとなって汚職警官として罰を受けたばかりか、 それが原因となって同僚が自分を庇い殉職してしまったことで一生外すことのできない十字架を背負ってしまい、 その後にフーゴとブチャラティの勧誘を受けてギャングとなった。 そんな過去があるため、人をあまり信用しない性格。 特に新入りのジョルノ・ジョバァーナとは初対面時からことあるごとに衝突している。 しかし、一度信頼した者に対しては忠実に従い続ける義理堅さも持ち合わせている。 ブチャラティには絶対の信頼を置いており、ブチャラティが組織を裏切った際にも彼についていくことを選んだ。 トリッシュの記憶からサルディニア島へ辿り着いた後、スタンド能力でボスの過去を探っている時に 変装したボスの一撃により、再生中に致命傷を負わされる。 だが死の間際に最期の力を振り絞り、ボスの素顔のデスマスクと指紋をブチャラティたちに託し絶命した。 死後の世界では、かつて死なせてしまった同僚と再会。 彼が死後もアバッキオを恨んでいないどころか、アバッキオの生前の行いを誇りにさえ思っている事を知る。 かつての同僚と和解することで、アバッキオの魂は本当の意味で救われながら天に昇っていった。 【サーヴァントとしての願い】 警官として総一郎と共に戦う。 総一郎のことは信頼している。 【マスター】 夜神総一郎@DEATH NOTE(漫画) 【マスターとしての願い】 ゴッサムで警察官としての職務を全うする 【weapon】 特になし ただし、警官として警察庁から拳銃を支給されるかもしれない 【能力・技能】 死神の目 人間の顔を見るとその人間の名前と寿命を見ることができる。 写真や映像であっても、人相が判別できるほど鮮明であれば名前と寿命を見ることができる。 似顔絵では名前と寿命が見えない他、鮮明な写真でも顔が大きく欠けている場合は見えないことがある。 自分自身を含めたデスノート所有者に関しては、名前だけしか見ることができない。 ちなみに、目の取引を行った場合、本来の視力にかかわらず、3.6以上の視力になる。 サーヴァントの真名も見ることができるが、サーヴァントは英霊であり、既に死んでいるため寿命は見えない。 シーカーの『映出す証拠』で人物を再現した場合、その人物の名前を見ることは可能。 【人物背景】 警察庁刑事局局長にして日本捜査本部長でもある。主人公である夜神月の父親。 正義感の塊で、まさに警察官の鑑ともいえる人格者。 Lが息子である月をキラだと疑っていることで、大きなストレスを抱え込んでおり、日に日にやつれていっている。 第2部からは次長に昇進。娘と引き換えにノートを犯人に渡してしまったことに責任を感じており、 死神の目の取引をしてメロの本名を知るも、その正義感故にメロの名前をノートに書くことを躊躇い、 その隙をつかれて銃撃された傷が致命傷となって死亡。 最後まで月がキラだということを知ることがないまま死去した。 【方針】 困っている人がいたら助けたい。 銃を撃つなど人を傷つける事を良しとせず、たとえ敵であろうともむやみに殺そうとは思わない。
https://w.atwiki.jp/gotham/pages/183.html
【クラス】 デストロイヤー 【真名】 加藤鳴海@からくりサーカス 【パラメーター】 筋力B+ 耐久C 敏捷B 魔力E 幸運D- 宝具B (クラススキルによる上昇含む) 【属性】 中立・善 【クラススキル】 破壊の権化:A 悪魔(デモン)を自称し、敵にもそのように恐れられた「人形破壊者」しろがねの一人。 気配遮断などの存在隠蔽スキルが消滅するかわりに筋力と敏捷のランクを向上させる。 また人形や改造人間など機械の属性を持つもの、魔術や呪術、科学など原因を問わず病をもたらすものに対するダメージに大幅な上昇補正が発生する。 【保有スキル】 しろがね-O(偽):EX 同ランクの肉体改造を内包する特殊スキル。 このランクが上がればあがる程、正純の英雄から遠ざかっていく。 「生命の水」によって「しろがね」となり、後に命を繋ぐために「しろがね-O」の技術を利用した治療・改造を受けている。 そのため肉体的には「しろがね-O」として不完全である。しかし仲間を失い、使命に囚われた彼はどんな「しろがね-O」よりも人形染みていた。 平常の彼は激情の男であり、肉体のしろがね化もあまり進行しない「しろがね」らしかぬ男であった。 しかし全ての「しろがね」の始祖、白銀の記憶を濃く受け継ぎ、彼に勝るとも劣らぬ人形への憎悪を自らの経験から持つこの上ない「しろがね」でもあった。 体内を流れる「生命の水」による高い精神耐性、治癒能力を持つ。 血液を通じて「生命の水」を他者に与えることで対象の治癒能力を高めることも可能。 ただしサーヴァントである彼の魂の比重は大きく、人間に過剰に与えた場合「生命の水」に溶けた鳴海や白銀の記憶に人格を塗りつぶされる危険がある。 中国武術:A+ 中華の合理。宇宙と一体になる事を目的とした武術をどれほど極めたかの値。 修得の難易度は最高レベルで、他のスキルと違い、Aでようやく“修得した”と言えるレベル。 A+ならば木石でできた手足であろうとも気を放てる達人の域。 心眼(真):B 修行・鍛錬によって培った洞察力。 窮地において自身の状況と敵の能力を冷静に把握し、その場で残された活路を導き出す“戦闘論理” 逆転の可能性が数%でもあるのなら、その作戦を実行に移せるチャンスを手繰り寄せられる。 戦場の華:A 華麗さと勇猛さをもって戦場を駆ける華。 鳴海の戦う姿は、敵味方を問わず意図せずして精神に影響を与える。 背中にいる守る者にとっての彼はサーカスの花形たる道化。観客が笑えるようになるまで戦場という舞台の上を跳ね回る。 並び立つ味方にとって彼は咲き誇る希望。敵の首魁を打ち取れる切り札として信頼され、何をしてでも助けようと慕われる。 敵対する者にとって彼は手向けの花を贈る悪魔。その強さと容赦のなさは強い畏怖を呼び起こす。 精神防御で抵抗可能。 【宝具】 『限界状況を超える悪魔の舞踏(デモンダンス・フォア・ザ・ハリー)』 ランク:B 種別:対軍宝具 レンジ:0~10 最大捕捉:1人 師父や同門生に与えられた技術。仲間に託された遺志。子供たちの笑顔。 何より持ち時間の総てを使って愛した女性の想い。 彼は個にして個に非ず、単身では為せぬ偉業をなす。 スキル、Bランク以下の対人宝具、Bランク以下の最大捕捉が10人以下の宝具による防御・耐性効果を無効化して攻撃できる。 加えてスキル、Bランク以下の対人宝具、Bランク以下の最大捕捉が10人以下の宝具によって受けるダメージ・バッドステータスを半減する。 『怒りと悲しみを覆う笑顔の仮面(ラフィング・クライング・アルルカン)』 ランク:E- 種別:対人宝具 レンジ:1 最大捕捉:1人 かつて白銀という男の保持したうっすら笑っているように見える仮面。 何の変哲もないものだが、200年の時としろがねたちによる信仰を重ね宝具にまで昇華した。 所持者はE~Aランクの自己暗示スキルを獲得する。 獲得するランクは装備者が心をどれだけ隠そうとするかに応じて変化する。 鳴海の場合、ゾナハ病の患者の前にも出られるよう怒りを隠し、逝った戦友のために本心を秘した逸話よりAランクで獲得できる。 Aランクともなれば瀕死の傷であっても「戦える」と思えば戦えるなど、肉体面に影響を及ぼすほどの思い込みが可能。 装備中はさらに自己暗示のランクが向上し、あらゆる精神干渉を無効化できる。ただし心を完全に隠してしまう為念話が使えなくなり、また他者との接触で悪印象を与えてしまう可能性が高い。 鳴海以外の者でも使用可能だがどの程度効果を発揮するかは個人差がある。 『ここが駅、駅長さん鳴らす笛ぽっぽう!』 ランク:E 種別:対軍宝具 レンジ:0~25 最大捕捉:100人 機関車型の自動人形、『長足クラウン号(クラウントレイン・テイク・ユー・オン・ザ・スマイリング)』を召喚する。 本来これは彼のものではなく、フェイスレスの作成した自動人形をフゥが改造した宝具を借り受けており、仲町サーカスの団員ならば呼び出すことができる。 いうならば宝具を召喚する宝具である。 自動人形であるため自前の魔力で動き、召喚にも駆動にも鳴海自身が消耗することはない。 だが逆に鳴海の魔力消費で修理することはできず、修理には機材と技術者を必要とする。『壊れた幻想』も基本的にできない。 戦闘においてはほぼ役に立たず、味方を撤退させたり大きなものを運搬したりするのに役立つくらい。 なお敏捷に優れたサーヴァントならば追いつくのもできなくはないので、撤退時には注意が必要。 最大の強みは鳴海が信頼したものならばこの宝具を託し、発動することができる事。 マスターはもちろん、仲間として認めたものならば長足クラウン号を呼び出すことができる。 誰かに託していれば鳴海の消失後も発動可能である。 【weapon】 マリオネットの四肢 『竜殺しの名を冠する聖剣(エペ・デ・サン・ジョルジュ)』の左腕。 『絶対に水が枯れぬ川に潜む頼もしき毒蛇(マンバ)』の右腕。 『北欧のヴァイキングが振るう大槌(スレイプニイル)』の左脚。 『苦痛の嵐巻き起こす疾風(ペンタゴナ・ノッカー)』の右脚。 かつての戦友が所持・操作した宝具の欠片を四肢とする。 あくまで欠片であるのに加え、様々な改造を施しているため性能はともかく霊格としては原典の宝具より大きく劣り一武装となっている。 しかし籠められた心は先述の宝具の一部になるほどかけがえないもの。 通常の「しろがね」以上の力と速度をもたらす他、疾風のように優れた跳躍、車輪による高速移動、仕込みの刃による斬撃や射出などを可能とする。 また人形殺しの概念が全てに込められており、機械に属する存在・武装に対するダメージに大幅な上昇補正がかかる。 ちなみにフゥの手によって外観を整えられた状態。 【人物背景】 かつては気弱な性格で、母親が第2子を妊娠、兄となる自覚から『強くなりたい』と拳法を習い始めた。 しかし結局は流産、以後の妊娠も望めぬ体となったことで絶望を覚えたものの、師匠の言葉でどこかに生まれ変わったであろう弟妹のために拳法を続ける決意を固める。 それゆえ子供たちに対する愛情は深い。 ある日遺産目当ての誘拐・暗殺の危機に瀕した少年、才賀勝と出会う。 涙を流す勝を笑顔にするためにも彼を誘拐・殺害しようとする者達との戦いに「しろがね」を名乗る美女エレオノールと共に挑む。 勝の救出には辛うじて成功するが代償として記憶と左腕を失い、勝たちの前から姿を消す。 その後不死人「しろがね」の男、ギィに救われ、人形の左腕と不死人と化す霊薬「生命の水」のよる処置を受け「しろがね」となり、かつて自らも苦しんでいたゾナハ病の元凶たる人形との戦いに巻き込まれていく。 数多の戦いを経て人形への憎悪を深め、「悪魔(デモン)」を自称するようになり、サハラ砂漠での人形との最終決戦に臨む。 この戦いにおいて重傷を負い残った両足と右腕も失うが、仲間の献身的な治療で一命を取り留める。 仲間の心を宿したマリオネットの四肢を移植し、他にもさまざまな処置を加えてサイボーグ(しろがね-O)に近い身体となる。 この決戦で「最古の四人」を含む人形との戦いにひとまず決着をつけるが、そこに黒幕はいなく、大儀はあれど意義はない戦いだった。 多くの仲間を失い、死にゆく仲間に真実を告げることも出来なかった彼の生はその瞬間一度終わる。 黒幕とゾナハ病を滅ぼすことに憑りつかれ、ひたすら人形との闘争と破壊を繰り返そうとした。 誤解とすれ違いからエレオノールを憎悪するが、かつて助けた女性と才賀勝の言葉を受け再び自らと愛する者の幸せのために生きることを誓う。 「最後の四人」のうち二人を破壊し、エレオノールに愛を告げ彼の闘いは幕を下ろす。 その後の彼の生は語られていないが、きっと恋人の恩師であり自らの戦友ルシール・ヴェルヌイユが遺した言葉の通り、生涯彼女を愛し続けたのだろう。 【サーヴァントの願い】 人々が笑顔で過ごせるような平和を。 【クラス捕捉】 『破壊者』のクラス。 何らかの物体・状態を破壊する『破壊という現象の象徴』であることがクラス適正となる。 同一クラスとして呼ばれる可能性がある人物としては門矢士(仮面ライダーディケイド)、デストロイア(ゴジラvsデストロイア)のような慄然とした世界の破壊者から 上条当麻(とある魔術の禁書目録)や球磨川禊(めだかボックス)のような限定的な状態の破壊者も含める。 加藤鳴海以外の人形破壊者「しろがね」もまたこのクラスの資格を持つ。 クラススキルは『破壊の権化』。 ただし、英霊が『何を破壊したか』でスキルの内容が大幅に変わってくる。 だいたいは宝具やスキル・逸話にたがわぬものを破壊できる能力になる。 鳴海はこのクラスで召喚されたため『破壊者』としての一面が強い、最も自動人形に憎悪を抱いた時期の体となっている。 「剣士」や「不死者」としてならば左腕のみが人形の肉体で、「拳闘家」としてなら四肢の揃った肉体で召喚されるかもしれない。 このクラスの召喚にはマスターとサーヴァントの精神性の相似が必要となる。 ゾナハ病の元凶を破壊することに邁進し己を持たなかった鳴海と、切嗣の願う世界平和に全てを捧げた舞弥。そしてその内に秘めた愛の大きさが二人の縁となった。 舞弥が自己を持たない存在であることもまた、鳴海が人形染みた肉体として召喚された一因だろう。 なお当然だがサーヴァントであるため、鳴海自身は生涯全ての記憶を保持しており人形染みてはいない。
https://w.atwiki.jp/gotham/pages/170.html
脱落者名簿 DEADが付いているのが脱落済みの参加者です。 ※脱落したキャラクターの名前をクリックすると、そのキャラの退場話に移動します。 【セイバー陣営】 状態 マスター名 状態 サーヴァント名 オズワルド・コブルポット 後藤 レヴィ グリムジョー・ジャガージャック 【アーチャー陣営】 状態 マスター名 状態 サーヴァント名 前川みく ジャスティス 広川剛志 エシディシ 呉島光実 暁美ほむら ディック・グレイソン ジョン・『プルートー』・スミス 【ランサー陣営】 状態 マスター名 状態 サーヴァント名 シェリル・ノーム ウルキオラ・シファー 志々雄真実 エスデス 御剣怜侍 ジェイド・カーティス ヤモト・コキ 乃木園子 【ライダー陣営】 状態 マスター名 状態 サーヴァント名 ジョーカー バットマン 【キャスター陣営】 状態 マスター名 状態 サーヴァント名 犬養舜二 戦極凌馬 呉島貴虎 メディア ハナ・N・フォンテーンスタンド デスドレイン 【アサシン陣営】 状態 マスター名 状態 サーヴァント名 ジョンガリ・A カール・ルプレクト・クロエネン ノーマン・スタンスフィールド 鯨 DEAD レッドフード DEAD チップ=ザナフ ロールシャッハ シルバーカラス 【バーサーカー陣営】 状態 マスター名 状態 サーヴァント名 少佐 ン・ダグバ・ゼバ エンリコ・プッチ セリュー・ユビキタス 【エクストラ陣営】 状態 マスター名 状態 サーヴァント名 多田李衣菜 ノノ ミュカレ ジェダ・ドーマ 久宇舞弥 加藤鳴海 【残り22/23組】
https://w.atwiki.jp/gotham/pages/131.html
【マスター】 ジョーカー 【出典】 バットマン 【マスターとしての願い】 ゴッサムに、聖杯に、最高に最悪なジョークを叩き付ける。 【weapon】 ジョークグッズの様な武器を好んで使用する。 また、笑気ガスや硫酸入りの造花等も装備している。 【能力・技能】 ジョーカーは特別な能力を持たない人間である。 しかし、卓越した頭脳と狂気は恐るべき武器となり得る。 【方針】 異常者であるジョーカーの方針を読み解く事は出来ない。
https://w.atwiki.jp/gotham/pages/213.html
取り立てて語ることの無い仕事だった。 前もって受け取っていた情報に基づいて廃ビルの一室にて体制を整え、数百メートル先のホテルの入口から外へと踏み出したターゲットの眉間を撃ち抜いて、終わり。 突然の凶行に慄いた人々が慌ただしく駆け寄るか逃げ回るのを尻目に、ジョンガリは手早く退却の準備を進める。 聖杯戦争のマスターの資格と共に、ゴッサムの住人としての役割も課せられたジョンガリの今日の仕事はこうして容易く終わる。 今回の依頼を受けたことについて、現状維持を理由とする説明は可能である。 単純に最低限の金は必要なため。悪事こそ日常とするゴッサムという地に溶け込んで生活し、下手に悪目立ちしないため。生きた標的を訓練相手とすることで、狙撃の腕を少しでも鈍らせまいとするため。依頼内容自体は簡易な物であり、本領である聖杯戦争への対応を阻害するほどでもなかったため。 しかし、状況の好転へと繋げられる理由は生憎と見当たらなかった。後に報酬を払う契約であるクライアント、凶弾に貫かれ既に命を落としたターゲット、その双方が聖杯戦争とは一切関係の無い人物であり、また今後の大きなバックアップ等も期待出来そうにない。 (手詰まりになるのもそう遠くないか) 現実的な問題を言えば、ジョンガリとアサシンの一組だけで広大なゴッサムの戦争を勝ち抜くには限界がある。 情報の入手量。継戦能力。戦力増強の余地。どの点を見ても、単体で行動を続けていてはいずれ頭打ちだ。 ならば、他者と手を組むことが必要だ。 戦力を質量ともに向上させられる。街を駆けずり回る人員を確保できる。いずれ敵対する相手でも、一時的にでも互いに持てる物を提供し合えれば事はスムーズに進められる。 思考の中に過るのは、協力者の候補達の姿だ。聖杯戦争に関わるか否かは、一旦は脇に置くとする。 (誰と組むか、だな) 大規模……を条件に挙げれば、「包帯男」が該当する。急激な組織の拡大を今も続ける彼の快進撃は、日陰に生きる者はおろか表の世界を生きる者ですら把握していたとしても何らおかしくはない。 ろくに機能しない公安組織に代わる治安維持部隊のグラスホッパーもまた、今頃は彼の組織の拠点の一つを突き止め、「纏う果実」とやらを使って彼等と撃ち合っているのだろうか。 接触は容易だろうが、悪目立ちするだけに手を組むならば身の危険を覚悟するべき相手となる。 中規模または小規模……となると、未だ「包帯男」の息のかかっていない連中となる。市民でも名くらいは知る集団、裏の道を行くものでなければ実態を把握できない集団。枚挙に暇がないとは最早言えない程に頭数は減っているが、数は未だ残されている。 特にその姿を知る者が少ないと言えば、あの醜く肥えたペンギン男……もとい、オズワルド・コブルポットがそれだ。とある有識者が市政に携わるために用意した傀儡としての側面は、全市民が察しているだろう。 しかし、自らと同じ境遇の者達と結成したという犯罪組織の首領としての側面は、市民は愚か警察やグラスホッパーですらどこまで把握しているか不明瞭だ。尤も、当のジョンガリもまた噂に聞いた以上の実態を知らないのだが。 彼等の組織が危機を逃れられるならば良いが、一方でいずれ組織自体が潰される可能性もあることを考えると、協力者としては大きな期待も持てなそうか。 ジョンガリと同じく単体の戦力と言えば、フリーランスの暗殺者だ。行動力にはさほど期待できない一方で、接触が容易であるのが利点となる。 ……と言っても、誰ともつるまないスタイルを選ぶジョンガリが組めそうな相手となると、何が面白いのかジョンガリと言葉を交わす機会のそれなりにあるレベッカ・リーが第一候補となってしまうのだが。 この稼業を営む者に言うのは詮無きことだが、敵と見なせば即発砲となってもおかしくない相手に背中を任せるのは、やはり気が引ける。 仮にあの女と手を組むならば、一定の距離を常に取っておきたいのが本音であった。 (何にしても、売れる物は手に入れておきたいか) いずれの相手と組むにしても、まずはこちらから提供できるメリットを見せないことには始まらない。 狙撃手としての実力は当然として、他にはこれまでに得た情報であったり、またはジョンガリが兵力として挙げる確かな実績であったりと様々だ。 そのためにも、ここで情報の精度を上げておくのが得策か。 ジョンガリとアサシンの集めた情報の中でも、グラスホッパーに関する物を再度整理する。 果実の形をした鎧で戦う。基本的には一般市民出身者で構成されている。そして、街に突然現れる奇妙な極彩色の果実に強く執心している。 アサシンは偵察活動の中で目撃したという。その果実を食った者は瞬く間に怪物となり、理性無く暴れ始める。その姿を発見したグラスホッパーの団員達は、鎧を纏い怪物を迅速に討伐する。そして食われることの無かった果実を団員達は回収し、去っていく。 グラスホッパーと果実の関わりは、これだけでも推定が可能だ。 果実と怪物をグラスホッパーは狙っている。言い換えれば、果実の実る所にはグラスホッパーが現れ、怪物の蠢くところにはグラスホッパーが鎧を纏って現れる。 となると、情報を求めるジョンガリの為すべきことは決まっている。 ……依頼された仕事の遂行から一時間が経過し、現在は夜の六時を過ぎている。 場所を改めたジョンガリの視線の先では、いくつもの果実が鮮やかな色を見せつけている。 その色をジョンガリの目は識別出来ない。ただ、そこにあるというだけで十分だ。 ◆ 取り立てて語ることの無い仕事、のはずだった。 また例の果実が出現したとの報を受けて自分達四人のチームで現場に急行し、また出現した例の化物を取り囲んで屠った時点で終わる話のはずだった。 新型の戦闘スーツによって増大した筋力、堅固な装甲、数の優勢、どれを取っても失敗する要素など無かった。 だから、いつものように化物の肉体が爆風と化するのを見届けて、やっぱこのスーツ凄いな、なんて自画自賛を潜ませた軽口を叩き合う。そんな自分達に一声かけるチームのリーダーとの間には、距離感らしい距離感も無い。 そしてこれからも同じような流れが続き、そのうち街に巣食う害悪共を残らず駆逐する時を迎えられるのだろうなと想像しながら、揃ってスーツの装着状態を解除し、生身の姿へと戻った。 化物を倒した時点で警戒態勢を取り続ける必要は最早無かったのだ。 そんな判断が、間違いだったのだろうか。 「――お、ごっぉ」 ぐちゅっ、と。突然、何かを抉るような音が聞こえた。続いて、小さく漏れるような声。 二つが聞こえた方へと視線を移した時、見えたのはリーダーが訳の分からないといった表情を浮かべながら硬直している姿。 その顔の下、首元にあったのは一つの小さな穴。 穴から流れ出る液体は、赤黒い。口からごぽと吐き出される液体もまた同じく。 頭が目の前の事態を理解するよりも早く、彼の身体は地面に身体を崩れ落ちた。 何秒経過しても、動く気配は全くなくなっている。 「ねえ、ちょっと」 何が起きたのかを理解したのだろう。 撃たれた彼を除く二人のチームメンバーの団員の内、女の方が素早く前に出た。倒れたリーダーの生命を案じて駆け寄ったのだ。 しかし、その右足が三歩目を踏み出そうとしたところでまた耳障りな音が響く。同時、彼女の右太腿から血液が噴き出した。 悲鳴。また身体が地面にぶつかる音。両手で太腿を押さえつけ、激痛に泣き悶える彼女の姿。 見間違えようも、聞き間違えようも無い事実がそこにある。 誰かに、撃たれた。 「……二人を守れ! 救援も呼べ! 俺が前に出る!」 硬直していた男の方の団員に向けて叫ぶ。混乱する頭の中で辛うじて出した判断だった。 泣き出しそうになりながらも了解の返事をした男の団員は、震える手でドライバーに錠前をセットし、再びの変身を完了させる。 すぐさま倒れた女の団員の方へ駆け寄り、身体を抱えて庇う体勢を取る。距離の問題もあって女の団員しか庇えないが、仕方が無い。そもそもリーダーの生命は……もう、とっくに尽きているとしか思えなかった。 あとは彼が同胞への連絡をスムーズに行うのを祈るばかりだ。 「嵌めやがって、糞野郎……!」 同じく変身を終えると共に、毒づく。 遠距離からの銃撃によって自分達を襲ったのだろう何者かのやり口は、自分達への対抗手段としては腹正しいものであった。 怪物という第三者との接触の場にて、恐らくは予め待機していた。 交戦が終わったことで警戒心を弛緩させながら武装を解除し、生身を外気に晒した瞬間を狙い撃ち、即座に殺害した。 残る三人の団員のうち一人に対しては脚を撃ち抜き、しかし生命を奪うことなく行動の余地だけを奪った。 もう一人は撃たれた団員を庇うための防御態勢を取る以外の選択肢が無くなり、折角の優れた武装を宝の持ち腐れ同然にする羽目となった。 事実上、戦えるのは自分一人だけとなっている。 ……いかにも暗殺者の好みそうな、腹正しい程卑劣で、しかし腹正しいほど有効な戦法によって、アーマードライダーの絶対的な力を持つはずの自分達は容易く危機に陥らされている。 しかし、幸いであったのは場所が人の寄り付かないトンネル内であったことだ。四方八方が見渡せる街中ならともかく、この場合は敵の位置の推測も容易。前方加工法のどちらかへとトンネルを抜けた先にいるのが間違いない。 そして今回は、リーダーの撃たれた傷口の反対側に向かえば良い。駆ければいずれ敵は見つかる。 「はっ、効かねえって見りゃ分かるだろ」 今度は自分を狙ったらしい。右肩に銃弾が一発当たり、しかし小気味良い音と共に跳弾する。 アーマードライダーの装甲は、既存の現代兵器では到底破れない。大火力のバズーカ砲ならともかく、狙撃用のライフルの銃弾程度で破壊出来るわけが無い。 それどころか、今の銃弾のおかげで敵のいる方向がある程度は推測しやすくなった。最初は得体の知れない敵かと思ったが、なんだ、単なる阿呆ではないか。 槍の柄を握る手に力が籠もる。見つけ次第、徹底的に血祭りに上げてやらなければ気が済まなくなっている。早く俺の前に姿を見せろと、心が躍る。 犠牲は出てしまったが、ようやく敵の死によって決着が付けられる。 そのはずだった。 「あ、ああ、あああああああっ!?」 「は?」 突然、後方から男の団員の叫びが聞こえた。 何事かと振り返った先、東部のモニター画面越しに見えたのは、女の団員を抱くアーマードライダーの姿。女の額からは、赤がとろりと流れ出ている。 直後、慟哭の声を上げながらアーマードライダーは自分とは反対方向へと駆け出した。 ……どういうことだ。 今自分が向かっていた方向から撃ったとしても、女の団員の額を撃ち抜けるはずが無い。男の団員は、女の団員の身体を抱える形で庇っていた。位置や角度を考えても、敵のいる方面から女の頭部は撃ち抜けないはずだった。 当たり前だ。弾丸は、直線の一方向にしか進めないのだから。 ならば、実は狙撃手が180度反対側にもう一人いたのか。もしくはたった一人の狙撃手が実はずっと近くにいるのか。それとも、弾丸が空中で軌道を変更したとでも言うのか。 いや、それより狂乱するあの団員を早く止めなければ。今からでも落ち着いて力を合わせれば、敵を迅速に叩き潰せるに決まっているのだ。 努めて冷静であろうとする頭で結論を出し、指示を出すため喉を鳴らそうとした、その時。 向こう側に、アーマードライダーではない黒い影が一つ、すとんと降り立った。トンネルの出口付近の外壁に張り付いていたのが降りてきたかのように見えた。 「あっ」 この口から間抜けな声が漏れるのも、仕方の無いことだ。 その黒い何者かの右腕で銀色が煌めいた次の瞬間、アーマードライダーの首から上が無くなっていたのだから。 いや、首から上は確かにあった。鮮やかに宙を舞い、赤い線を空中に引き、そしてコンクリートの地面にごとりに衝突する。ごろごろと転がり、やがて停止する。 殺された黒いライダーの胴体が崩れ落ちるのと同時。殺した黒い何者かはそのガスマスク越しに足元へ視線を向けて、死した団員の頭部をサッカーボールのように軽く蹴飛ばした。いかにも邪魔そうに。 「……お前えええええっっ!!」 感情が、一瞬で爆発する。 離れていた距離など全力で駆けて埋めて、勢いに任せて黒いガスマスクの男に槍を突き出す。即刻息の根を止めてやる、その黒い激情のままに。 しかし貫けない。左の腕にトンファーのように装備された銀のブレードが振り上げられ、突き出したこちらの穂先はあっさりと弾かれた。そしてがら空きとなったボディに、回し蹴りが叩き込まれる。 無様に仰け反る自分の姿を、ガスマスクの男はただじっと見ていた。まるで退屈極まる見世物でも眺めるかのように。 「だったら、」 すぐさま反対側に飛び退き、左手で目当ての物を掴み取った。 それは、本来はリーダーに支給され、今は彼の懐から零れ落ちた一つの錠前。今の自分の装備となっているマツボックリ型の装甲よりも上位とされる力の源だ。 今までの装備でガスマスクの男を倒せるか分からない。ならば、より強い装備を使うだけのことだ。 『ドリアン!』 「……ちょっと借ります」 今に見せてやる。上級ロックシードの力を。 『ドリアンアームズ! ミスター・デンジャラス!』 新たに纏われる、棘だらけの緑の装甲。両手に握るのは、両刃の鋸。 危険性が増したと一目で分かるその姿を前にして、しかしガスマスクの男は大きな情動の一つも露わにしない。 その素顔に浮かべる表情は、未だ読み取れない。 「おい、俺達を撃った奴の仲間かよ」 男は、一言も応えない。 「……じゃあ力づくで聞き出してやる。そのムカつく仏頂面を剥ぎ落としてからな」 己を振るわせるための挑発の文句と共に、大振りの鋸二つを向ける。応じるように、ガスマスクの男も両手のブレードを回転させて風を切り、そして構える。 「見せてやるよ。アーマードライダーの力を」 直後、四の得物が激突した。 ◆ ジョンガリは戦況を観察する。 音を聴き、念話を聴き、風を感じ取りながら。 奇妙な果実を食べた浮浪者が怪物と化し、その後に現れたグラスホッパーの武装部隊によって殲滅されるまでの一部始終を、気配遮断スキルを発揮しつつ身を潜めたアサシンが全て見ていた。その情報は、念話によってジョンガリに過不足無く伝達される。 事を終えて油断した彼等を目標に据え、まずジョンガリが行動を起こした。 手始めにリーダーと目される男を射殺。残る三人のうち一人は脚だけ撃ち、もう一人には庇わせ、最後の一人を隔離する。 この過程の中で理解した事実は三つ。 一つ。予想通りではあるが、彼等の黒い装甲の強度は高く、ジョンガリの持つライフルの弾丸で貫通することは叶わない。 生身の時を狙うならともかく、一度あの装甲を纏われたらその時点でジョンガリ単独でグラスホッパーの団員を殺すことは不可能となる。厄介な話だ。 尤も、彼等は決して四六時中あの装甲に身を包んでいるわけではない。街の住人の延長線上として生活する以上、いずれは素肌を晒さざるを得なくなる。ジョンガリからすれば、彼等を撃てるタイミングなど全く存在していないわけではないのだ。 一つ。彼等の持つ装備は攻撃手段の汎用性には乏しくない。共通装備の槍は単なる刺突武器としてだけでなく、怪物を爆散させるほどの高エネルギーを纏わせることも可能だという。また装着プロセスに使用する錠前次第で装備も変わり、その錠前はドライバーを別にしても使用可能とする互換性がある。 しかし、それだけだ。槍を装備した団員は槍しか持たず、遠距離を狙える装備を新たに調達することは出来ない。それが出来るなら、仲間を庇いながらでもこちらを攻撃しているはずだ。 一種の錠前につき一種の武器。それは、一種のスタンドが持つのは一種の異能というスタンドの原則にも似通っている。 一つ。スタンドビジョンはスタンド使いにしか見えないという原則は、聖杯戦争のために用意された肉人形同然の団員達にも適用される。 魔術回路を持つアサシンは、マンハッタン・トランスファーの中継衛星の目視を可能していた。その時点で、スタンド使いでなくともマスター或いはサーヴァントであればスタンドビジョンをその目に映し出せるとの推測は可能であった。 かなり強引な形ではあるが、魔術回路が精神エネルギーの代替物として機能してくれているのだ。 ならば、マスターでもサーヴァントでもないゴッサムシティの大多数の市民達の場合はどうなるのか。 その確認のため、ジョンガリを捕らえるために走り出した団員の視界内に、敢えて中継衛星を浮かばせてみた。もしもスタンドが見えているならば、中継衛星に目を向けるなり叩き落とすなりのアクションを起こすはず。 結果、あの団員は何一つ反応を示さなかった。最初から彼の目にスタンドが見えていないのは明らかであった。そのせいで、ジョンガリが実は団員の向かっているのと全く反対側から弾丸を幾度も反射させて狙撃しているのだという事実にも気付けない。 となれば、「スタンドが見えない者」はマスターではなく、「スタンドが見えている者」がマスターであるという判断基準を立てることも可能となるか。 単なる部外者を私兵に変える装備品を造るサーヴァントの技術力は確かに驚異的だが、しかし齎されるのはあくまで外装でしかない。人の内に宿る精神エネルギーを本質とするスタンドの原則を、科学で超えることは叶わない。 それが叶うのならば、空条承太郎とのコネクションを持つというあの財団がスタンド使いの人造をとっくに成功させているだろう。科学者のサーヴァントがこの地で成果を挙げるまでもなく、だ。 もしもこの場に持ち出されているのがホワイトスネイクやスタープラチナのような人間型スタンドであるならば、団員がスタンドの存在を悟ることすら叶わないまま一方的な殴打のラッシュを存分に叩き込まれる……くらいの話は実現され得るだろう。 しかし、ジョンガリの持つマンハッタン・トランスファーというスタンド自体には一切の攻撃力が無い。スタンド使い特有の有利な条件は、グラスホッパーの持つ外装の強度に打ち消される。 それでも、問題は無い。 何故ならば、ジョンガリはスタンド使いであると同時に、サーヴァントを従える聖杯戦争のマスターだから。 そして、ジョンガリとアサシンは、共に「暗殺者」なのだから。 四人いた団員のうち二人はジョンガリに撃ち殺され、一人はアサシンによって斬首され命を落とした。 さて、残るは上級と目される鎧を纏った戦士が一人。 丁度良い機会だ。彼のお望み通り、アーマードライダーの性能を見せてもらうとしよう。 ◆ 埒が明かない。 得物のサイズならこちらが上だ。向上した腕力だって劣ってはいないはず。 それなのにガスマスクの男を未だ仕留められていないのは、最小限の労力で斬撃のことごとくをいなされているためであった。 始めに刃をぶつけ合った時、力関係は均衡していたと言える。そのことを察したのだろう、ガスマスクの男は攻撃を受け止めるのではなく受け流すように試み始めた。 振り下ろされた鋸の刃にブレードをぶつけて軌道を逸らす。それを何度か繰り返し、隙を見てはブレードを突き出してこちらの装甲を裂こうとする。 当然、受けてやる義理も無い。装甲の固さに物を言わせ、身体を逸らしてこちらも受け流す。 たまにこちらからの攻めが決まれば、男の身体からどういうわけか血では無く砂が零れる。人間では有り得ない事態が起こることの真相を考えるほどの余裕までは無い。 そんな攻防が、先程から一分以上も続いている。 亡き仲間が既に救援を呼んでいる。到着までの時間は不明だが、いつかは来てくれるはずだ。そして、ガスマスクの男がそのことに気付いていないわけが無い。 それにも関わらず一気に攻め込まない理由が何であるのか、今になって察しが付いた。 「ライダーの性能だけ身で感じたら今日はオサラバ……ってか」 性能テストに、利用されているのだ。 アーマードライダーの自分の方か、ライダーとは別種であれども明らかにまともな人間では無いガスマスクの男自身か。 どちらか一方、あるいは双方の力関係を図ろうというのだろう。いずれ頃合いを見て撤退し、情報だけ持ち帰るのが大方の狙いか。 ふざけるな。こちらに取り返しのつかない被害を出しておいて、自分だけ欲しい物を得た満足感を胸に住処へ帰るなどと。 ……ああ、だったら欲しい物をくれてやる。今のこの男が欲する以上の物を、即ち「戦果」を。 「食らえよ」 『ドリアン・スカッシュ!』 数歩下がり、ドライバーのカットブレードを作動。鳴り響く高らかな電子音声で、必殺の一撃を繰り出す合図を伝えてやる。 警戒するように身構えたガスマスクの男目掛けて、大きく振りかぶり、鋸の片方を投げ飛ばす。間髪入れず、もう片方も投擲する。 当然のようにブレードで弾き飛ばされ、そして今回の場合はこちらの無防備さを晒すこととなる。武器を捨てたのだ、こちらに出来ることはもう無い。 好機と踏んだに違いないガスマスクの男が一気に距離を詰め、ブレードを一直線にこちらの首元へと突き出さんとするのを視界に捉えた。 「ふん、嵌められたなあ」 直後、展開していたアームズを初期状態へと戻す。 円形の果実型となった装甲が、上半身を守る。奴のブレードはアームズの装甲を貫き通せるだけの威力を持たない。呆気なく跳ね返される。 ほら、こちらを放置しては拙いと恐れたことで、或いはこちらを討ち取れると思い上がってくれたおかげで、こうして距離を詰めてくれた。 失敗のツケは、今ここで払わせてやる。 「……そらあああっ!」 エネルギーを込めたアームズによる、頭突き。これがドリアンアームズの持つ第一段階の必殺技。 振り下ろされる巨大な凶器は、奴の貧相な武器で防ぎきれるわけが無い。今更抗おうが、無駄だ。 阻む物の無い奴の胴体に、アームズが衝突した。 高ランクのロックシードに生み出される絶大な威力に耐え切ることは当然叶わず、圧され、削られ、何かの音がして。ガスマスクの男は大きく後方に吹っ飛んでいき、無様に地面へと叩きつけられる。 その様を見た時に生まれたのは、苛立ちであった。 例の怪物ならこの一撃でエネルギーの奔流に耐え切れずとっくに爆散しているだろうに、ガスマスクの男はと言えば未だ健在だ。 あの男の肉体は、いったい何で出来ている。そもそも本当に生身なのか。少しよろめきながらも再び立ち上がるあの男は、まるで機械のようにも見えて。 苛立ちと、そして薄気味の悪さ。その二つに駆られるまま、今度こそ本当に息の根を止めようとして。 「……………………へっ?」 装甲が、いきなり消えた。 アーマードライダーへの変身が、何の前触れも無く解除された。 何故。敵を前にして臨戦態勢を解くような馬鹿になったつもりは無い。そもそも、必殺技の発動以外のためにドライバーを操作する暇など無かった。 だったらどういうわけだと腹部へと伸ばした指先。そして、あるはずのない痕跡に触れる。 それは、亀裂。或いは切れ目。 ドライバーに装着されていたロックシードが、一刀で切り裂かれた跡。 「嵌められたのは俺かよ」 奴の片方のブレードはアームズで防いだ。 しかしもう片方のブレードは的確にロックシードに一撃を加え、その機能を停止させていたのだ。 奴のブレードではアームズの防御力を破れない。が、ロックシードの硬度ならば破るには十分だった。 先の必殺技で倒すことが出来なかったのは、奴の耐久力だけの話ではない。ロックシードが途中で出力不足を起こしていたためだったのだ。 距離を詰めれば敵を倒せる。そう考えたのはお互いに同じで、そして無防備さではこちらが勝ってしまった。 だから、勝てない。 戦場で生身を晒した兵士の末路など、決まりきっている。 「先輩、すいません」 視界のど真ん中を、一つの輝きが突き抜けてくる。 こうして、三つ目の射殺体は完成される。 ◆ 単純なスペックも、必殺の一撃の火力も身を持って味わえた。 実戦による情報収集としては及第点だろう。大きなダメージを食らったという目に見える証拠が出来たのも十分だ。 そして、情報収集は次のステップへと進む。 誰だって、「戦果」が欲しいに決まっている。 ……きりきりと、ゼンマイが回転する音が聞こえる。 歯車がゆっくりと、ゆっくりと回るのを感じる。 ◆ 他チームの団員が救援要請を出したとされるポイントに辿り着くと、そこには幾つもの死があった。 喉を撃たれて死んだ男の亡骸。 脚と額を撃たれて死んだ女の亡骸。 首を切られて死んだ男の首だけの亡骸と、首が無い亡骸。 破損したロックシードを衆目に晒しながら、額を撃たれて死んだ男の亡骸。 後方に立つハイスクール通いの男子団員が堪えきれず嘔吐する音が聞こえた。 「なんで俺らが狩られてるんだよ。グラスホッパーだぞ、ライダーなんだぞ、俺ら」 アーマードライダーを超える圧倒的な力を持つ怪物に殺されるなら、まだ納得は出来たかもしれない。 しかし助けを求めた団員のたどたどしい通信越しの説明を聞くに、殺人者は大したことの無い手合いであったに違いない。 たかが銃を武器とする雑魚の悪党であり、その雑魚の分際でグラスホッパーの者達を手に掛けたのだ。 安堵した瞬間を突いた、遠距離からの銃撃。雑魚に相応しい卑劣なやり口なんかに陥れられて、正義のために戦う団員の尊い生命は何人分も奪われた。 だから、悪は決して許されてはならないんだ。 身を震わせる怒りを、今回の真犯人に真っ直ぐぶつけてやりたいのにそれは叶わない。その代わりと言うべきか、悪の仲間と思しき者なら少し距離を置いた先に横たわっていた。 黒いガスマスクで顔を覆った、五つ目の亡骸である。 両腕のブレードのそれぞれに僅かに付着した血は、団員の一人を殺害したのがこの者であると推測する根拠として十分だった。 そして黒いボディに残された焼け跡は、一人のアーマードライダーが生命と引き換えにしてでもこいつに傷を負わせた証拠である。 「……うえっ」 面構えを拝んでやろうとマスクを脱がせ、その直後に後悔する。 この男の顔は、醜く壊れていた。瞼が無い。唇が上も下も無い。まともに表情も浮かべられないだろうグロテスクな有様は、気色悪いとしか言いようが無い。 異常と言えば、この男の身体に刻まれた幾つかの傷口から零れる砂もだ。傷口から血液が流れ出るならともかく、どうして砂が零れているのだ。 ……試しに、手に握る槍で腹を何度か突いてみた。砂が零れた。身体はぴくりとも反応しない。 この男は素顔を見るに人間ではあるのだろうが、ただの人間では無い。砂の詰まった身体を駆る怪人とでも言うべきか。果実の怪物とは異なる、別種の異形の生物だ。 せめてもの幸いは、身体に一撃を加えられた時の反応から察するに、この男が既に死んでいると改めて確信出来たことだった。 ちゃちな狙撃手一人では成し遂げられないはずのアーマードライダーの小隊の全滅という惨劇に加担したに違いない怪人は、既に自分達の敵ではない。 となれば、憂さ晴らしを兼ねてこの怪物に最大威力の必殺技を叩き込んで八つ裂きにする程度、許されて当然。正義の鉄槌を、この手で。 「おい」 「……ちっ、分かってるよ」 同僚に肩を叩かれ、我に返ると共に胸の中の怒りを強引に静める。 もしも完全に未知の外敵または物体等を確認し捕縛が叶った場合、今後の対策を立てるためにも一度こちらの手の内に置け。そんな指示がグラスホッパーのメンバー間に伝わっていることを、咄嗟に思い出した。 黒のガスマスクの男は、その異様な生態の一点だけでもまさしく未知の外敵に該当する。そして反抗の可能性が無い以上、こちらで確保することは既に容易だ。 となれば、今の自分達がするべきはこの男への八つ当たりでは無い。この男の身体の研究の準備、グラスホッパーの栄光への足掛かりなのだ。 グラスホッパーは正義の味方。より多くの悪をぶち殺す為には、時には冷静さも不可欠だ。 「こいつはワゴンに乗せるぞ。死んだ仲間達と相乗りなんて反吐が出る」 仲間と二人がかりで覆面男の身体を運び、車体の後部に放り投げる。 仲間達が命と引き換えに自分達に与えた「戦果」を糧に、グラスホッパーはきっとまた勝利を飾ることになる。 本来ならば経験せずに済むはずだった死への怯えも、ようやく薄らいだ気がした。 死した兵士達は、ガスマスクの男は、こうして他者の手によって戦場を後にすることとなる。 走り去るワゴン車のマフラーが吐き出した排気ガスが、風に揺られた。 ◆ 『機械仕掛の殺戮卿(モルト・マシーネ)』。 それはアサシン、またの名をカール・ルプレクト・クロエネンが持つ宝具の一つであり、人間と機械の融合体と言うべきアサシンの肉体を象徴する胸のゼンマイ。 このゼンマイを自ら正の方向に回転させることで、アサシンの身体能力は一時的に跳ね上がる。 そしてゼンマイを逆の方向に回転させた時には、アサシンの肉体は一時的な活動の停止、即ち仮死状態に至ることが可能となる。簡単に言えば「死んだふり」である。 尤も、サーヴァントになった現状では死んだふりは意味を成さないだろう。 サーヴァントとは死した英霊の写し身。その身に生命を宿さない幻想の人形。極一部の例外を除けば、サーヴァントとは等しく死人。これが聖杯戦争の常識中の常識である。 故に、聖杯戦争の知識を持つ者ならば、一見するとアサシン生命活動を停止したかのように見えようとも肉体を消滅させることなく存在し続けている事実が未だ健在である何よりの証拠ではないか……と、アサシンの姑息な演技を看破することが可能となる。 マスターとサーヴァント同士の決闘の地では、『機械仕掛の殺戮卿(モルト・マシーネ)』の第二の機能など何の利益も生まない。 生まないはずだったのだ。 しかし、今この場面においては例外が存在する。 その例外とは、犬養舜二とキャスターのサーヴァントが聖杯戦争での手駒として運用する、武装集団と化した自警団グラスホッパーである。 攻守に優れたアーマードライダーの兵装を纏う彼等は、マスターはおろか戦法次第ではサーヴァントとも渡り合える可能性を秘めている。単純な戦力してみれば、十分に脅威と言えるだろう。 しかし、彼等がマスターでもサーヴァントでも無いことは揺るぎない事実だ。言い換えれば、彼等は聖杯戦争の当事者としてあくせくと活動していながら聖杯戦争という儀式に関する知識を持たず、聖杯戦争の当事者となっていることの自覚も無い。 下手に知識を提供したことで不必要な混乱、場合によっては私欲に基づいた反逆の可能性が生じることを危惧した犬養舜二が、自らの部下達に対して聖杯戦争という儀式自体の情報を極力明かさない方針を取っているためである。 故にグラスホッパーの団員達は聖杯戦争を、聖杯という名の願望器を、そしてサーヴァントという名の存在を全く認識しないまま行動を続けている。 だから、彼等はアサシンの「死んだふり」を見抜けない。 死んだようにぴくりとも動かない。心音は聞こえず、得物で傷を負わされても痛がる素振りを見せない。つまり、こいつは本当に死んでいるのだろう……と、彼等なりの常識で判断する。 サーヴァントという在り方さえ知っていれば決して下すはずの無い判断を、彼等は無知であるがために容易く下してしまう。 こうして彼等は、本来ならば即刻排除しなければならない相手を「戦果」だと誤解したまま、自分達の領内へと無警戒に招き入れ、拠点の位置や貯蔵する武装の数々を敵に教えるなどという愚行を犯すに至ってしまう。 スタンドもサーヴァントも全く知らない部外者達で結成した大組織を聖杯戦争に介在させたことの、弊害。それが、今回の顛末に繋がったと言っても過言では無いだろう。 アサシンの胸のゼンマイが再び正方向に回転するその時、未だ何も知らない団員達はようやく知ることとなるだろう。自分達が、失態を犯したのだと。 第二の惨劇の幕開けはそう遠くない。 風が、何の前触れも無く吹き荒れる時は近い。 【MIDTOWN WEST SIDE/1日目 夜間】 【ジョンガリ・A@ジョジョの奇妙な冒険】 [状態]盲目、タクシーで移動中 [令呪]残り3画 [装備]白杖に偽装した狙撃銃 [道具]なし [所持金]一万程 [思考・状況] 基本:聖杯による主君の復活を。 1.アサシンの向かうグラスホッパー所有の施設へ向かい、襲撃すると共に情報等を得る。 2.『黒いタールの殺人鬼』『赤覆面』『グラスホッパー』『ヤモト・コキ』『包帯男』に関する情報を得たい。 [備考] [備考] ※職業はフリーランスの殺し屋です。裏社会に精通するマスターで顔見知りの相手がいる可能性もあります。 ※セリューと知り合いました。サーヴァントであることには気付いていません。 ※盲目のためにサーヴァントのステータスを視認することが出来ません。 ※クロエネンが偵察で得た情報を聞きました。少なくともキャスター(デスドレイン)のことは聞いています。 他にも情報を得ているかは後続のリレーにお任せします。 ※グラスホッパーで配備されているアーマードライダーの存在を知りました。 【アサシン(カール・ルプレクト・クロエネン)@ヘルボーイ(映画版)】 [状態]魔力消費(小)、ダメージ(小)、仮死状態 [装備]ガスマスク [道具]トンファー型ブレード×2 [思考・状況] 基本:聖杯による主君の復活を。 0.仮死状態。 1.ジョンガリと共にグラスホッパー所有の施設へ向かう。 2.敵を捕捉した際には暗殺も視野に入れる。 3.ニンジャのサーヴァント(デスドレイン)に警戒。 [備考] ※キャスター(デスドレイン)の外見・宝具『死の濁流』を視認しました。 ※念話によってマスターとの意思疎通が行えます。 ※ジョンガリに偵察で得た情報を伝えました。 少なくともキャスター(デスドレイン)のことは伝えましたが、他にも情報を得ているかは後続のリレーにお任せします。 ※気配遮断スキル発動中はセリューの『正義都市探知機』には引っ掛かりません。 ※一定の距離が離れているため、セリューの気配は感じ取っていません。 ※現在、グラスホッパーの輸送車に乗せられて移動中です。同乗している団員達はクロエネンが仮死状態であることに全く気付いていません。 行き先はMIDTOWN区域内にグラスホッパーが所有する施設のいずれかですが、詳細は後続の書き手さんにお任せします。 [備考・その他] ※スタンドビジョンは、スタンド使い以外にもマスターやサーヴァント等の魔術回路を持つ者ならば見えます。 そのためNPCが変身した黒影トルーパーはスタンドへの攻撃自体は可能ですが、視認が不可能となっています。 この問題はあくまで「本人の体内に宿る精神エネルギー(或いはその代替物)の有無」が条件のため、戦極ドライバーの改良等による解決は不可能でしょう。 BACK NEXT 043 進撃の黒飛蝗 投下順 035 Black Onslaught 時系列順 BACK 登場キャラ NEXT 030 Dead Man’s reQuiem ジョンガリ・A アサシン(カール・ルプレクト・クロエネン)
https://w.atwiki.jp/gotham/pages/116.html
【クラス】 アサシン 【真名】 カール・ルプレクト・クロエネン@ヘルボーイ(映画版) 【ステータス】 通常時 筋力D 耐久A++ 敏捷C+ 魔力E 幸運D 宝具C++ 宝具『機械仕掛の殺戮卿』発動時 筋力C+ 耐久A++ 敏捷A+ 魔力E 幸運D 宝具C++ 【属性】 混沌・悪 【クラス別スキル】 気配遮断:B サーヴァントとしての気配を断つ。隠密行動に適している。 完全に気配を断てば発見する事は非常に難しい。 ただし自らが攻撃体勢に入ると気配遮断のランクは大きく落ちる。 【保有スキル】 直感:C(B) 戦闘時、つねに自身にとって最適な展開を「感じ取る」能力。 また、視覚・聴覚への妨害を半減させる効果を持つ。 宝具「機械仕掛の殺戮卿」の発動時には1ランクアップする。 自己改造:B 機械と生体の融合。 自身の肉体に機械を付加させている。 血液は砂状と化しており、生体そのものも通常のものから大きく変異している。 このスキルのランクが高くなればなるほど、正純の英雄からは遠ざかる。 精神異常:A 常人と掛け離れた異常な精神。 独自の美観によって機械との融合を果たした狂人。 あらゆる精神干渉をシャットアウトする。 【宝具】 「機械仕掛の殺戮卿(モルト・マシーネ)」 ランク:D+ 種別:対人(自身)宝具 レンジ:1 最大捕捉:1 胸部に埋め込まれたゼンマイ。 ゼンマイを回すことで筋力と敏捷をアップさせ、更に直感スキルを1ランク上昇させる。 高い身体能力と反射神経による強力な白兵戦能力を獲得するが、長時間の発動は相応の魔力消費を強いる。 ゼンマイを逆回転をさせることで仮死状態になることも出来るが、サーヴァントになった現状では死んだふりは意味を成さないだろう。 「機巧心音(ウン・シュテルプリヒ・カイト)」 ランク:C++ 種別:対人(自身)宝具 レンジ:1 最大捕捉:1 常時発動型宝具。 クロエネンの肉体そのものであり、機械的な改造による不死の身体。 ありとあらゆる攻撃を喰らっても決して「死なない」。 例え致死のダメージを受けようと肉体が耐え切り、戦闘の続行を可能とする。 この宝具による判定が発生した際、魔力消費は受けたダメージの大きさに比例する。 【Weapon】 トンファー型ブレード×2 【人物背景】 ナチス・ドイツ随一の殺し屋にして、トゥーレ協会の会長。 帝政ロシアの怪僧と称されるラスプーチンに忠誠を誓う。 常にガスマスクを装着しており、左手は義手となっている。 自身の肉体に嫌悪感を持つ「身体醜形障害」であり、瞼、唇、爪を自ら切除している。 更に自らの肉体を不完全と感じており、その価値観によってガスマスクの着用、精密機械との融合に至った。 その精神状態は既に常人のそれと大きく掛け離れており、一切の言葉を発しない。 しかしオペラの鑑賞を好むなど、ある程度の人間味は残っている模様。 1944年に「ラグナロク計画」の失敗と共に失踪していたが、2004年になって再び出現。 機械による不死身の肉体を得たクロエネンは、世界の破滅を目論むラスプーチンらと共に暗躍を始める。 【サーヴァントとしての願い】 ラスプーチンの復活。 【方針】 一人ずつ着実に始末する。 集めた情報はマスターに念話で報告する。